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空飛ぶ船「鯤竜」AG600、ついに本格デビュー!中国の飛行機作りって今どうなってるの?

はじめに

皆さん、こんなニュースを見かけました! 中国が独自に開発した、ものすごく大きな水陸両用機「鯤竜(こんりゅう)AG600という飛行機が、この度、中国の国から正式に「型式証明」というお墨付きをもらったそうです!

「型式証明」って聞き慣れない言葉かもしれませんが、これは簡単に言うと、「この飛行機は、国が定めた厳しい安全基準をちゃんとクリアしていますよ。だから安心して飛ばしたり売ったりしていいですよ」という、いわば**「安全保証のお墨付き」であり「市場に出るための許可証」**なんです。これがないと、どんなに立派な飛行機でも商売としては成り立ちません。AG600がこれをもらったということは、開発が成功して、いよいよ本格的に活躍できる準備ができた、ということなんですね。

まだ中国の型式証明だけであり、FAA(アメリカ)の型式証明はまだです。

「鯤竜」AG600ってどんな飛行機?

このAG600、ただの飛行機じゃないんです。名前にもある通り、「水陸両用」、つまり**陸の上も、水の上もOK!**なんです。

中国が、地震や洪水といった自然災害が起きた時に、いち早く助けに行ったり物資を届けたりするために作った、いわば「空飛ぶレスキュー隊」のような飛行機。世界的に見ても、これだけ大きくて、しかも水の上からも飛び立てる民間機は他にないそうです。

飛行機としてはもちろん、船としてもすごい能力を持っていて、最大で60トンもの重さで離陸できます。スピードは遅めですが、一度に約4500キロメートルも飛べる航続距離も持っています。森の火事を消したり、離島に物資を運んだり、通信の拠点になったり…と、本当に色々な場面で活躍できる、まさに「多目的」な巨大プラットフォームなんですね。

旅客機ではなく、このような多用途機を製造するというのは、中国の航空機製造能力が上がってきている証拠かなと思います。

長かった開発の道のり、そして今回の快挙!

このAG600、実は開発が始まったのは2012年と、もう10年以上も前のこと。そこから、機体を組み立てて、初めて陸で飛んで(2017年)、次に水の上で飛んで(2018年)、さらに波のある海上でも飛んで(2020年)…と、段階を踏んで慎重にテストを重ねてきました。今年の2月には、最終確認の試験飛行も終えたそうで、満を持して今回の型式証明取得となったわけです。

開発から型式証明までに13年もかかったんですね。

こうして長い年月と多くのテストを経て、国の定める安全基準をクリアしたというのは、中国の飛行機を作る技術が、かなり成熟してきた証拠と言えるでしょう。

中国は、飛行機作りの「主役」になれるか?

中国では、このAG600だけでなく、ボーイングやエアバスのような大型旅客機「C919」の開発も進み、すでに商業運航も始まっています。

こうした大型で複雑な飛行機を、自分たちの力で設計し、安全なものを作り上げる技術は、そう簡単に手に入るものではありません。AG600やC919の成功は、「中国はもう、簡単な飛行機しか作れない国じゃないんだぞ」という強いメッセージのように感じます。

すごい勢いで、技術力が伸びていますね!

もちろん、長い歴史と実績を持つアメリカやヨーロッパの航空機メーカーに追いつくのは、まだまだ大変な道のりでしょう。でも、中国がこれだけ着実に技術を向上させているのを見ると、もしかしたら、あと数年もすれば、飛行機の世界地図が塗り替えられるなんてことがあるかもしれません。

「飛行機と言えば、アメリカ、ヨーロッパ、そして中国!」そんな時代が、すぐそこまで来ているのかもしれませんね。