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インドで発生したエア・インディア787型機墜落事故について

インド民間航空総局からの初期情報が公表されました。

先日、インドのアーメダバード空港を離陸したエア・インディアのボーイング787-8型機が、離陸直後に高度を失い墜落するという痛ましい事故が発生しました。この事故により、搭乗していた242名(乗務員12名、乗客230名)のうち241名が犠牲となり、奇跡的に1名の方が生還されました。さらに、地上にいた38名の方も亡くなられたとのことです。

何が起こったのか?

事故は現地時間午前8時8分、アーメダバード空港の滑走路23から離陸した直後に発生しました。運航乗務員はすぐに管制官に対し「MAYDAY」を宣言し、「No Thrust, not taking lift(推力がない、上昇しない)」と伝えました。この機体は、通常よりも長い3,505m(約11,500フィート)の滑走路をほぼ使い切って離陸したと報告されています。

当局の迅速な対応と初期調査

インド民間航空総局(DGCA)は事故発生後、迅速に調査を開始しました。これまでのところ、いくつかの重要な情報が公表されています。

  • バードストライクの否定: 初期段階の予備調査では鳥の死骸が見つからなかったため、バードストライクが原因ではないとされています。
  • 同型機への緊急検査指示: DGCAは、エア・インディアが保有するGEnxエンジンを搭載したボーイング787-8型機および787-9型機全機に対し、即時の技術検査を実施するよう指示しました。現在までに33機のうち26機で「One-time Check」が完了し、問題がないことが確認されているとのことです。
  • 記録装置の回収: 事故原因究明に不可欠なフライトデータレコーダー(FDR)、コックピットボイスレコーダー(CVR)、緊急位置発信器(ELT)はすべて回収されました。これにより、事故当時の詳細な状況が明らかになることが期待されます。

データの解析で全貌がわかってくるものと思います。

今後の見通し

インド航空事故調査局(AAIB)による予備調査報告書は、数日以内に発表される見込みです。この報告書によって、事故のさらなる詳細や初期の原因特定が進むことでしょう。