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エア・インディア機事故:墜落前にRAT作動か ― 両エンジン停止の可能性浮上

B787パイロットが解説

解説と言っても想像で事故の原因を話すわけではありませんので承知おきください。

あくまでも正しい情報を元に事実を伝えます。

先週、インドで発生したエア・インディアのボーイング787型機の墜落事故について、米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は18日、事故機に搭載されていた「ラム・エア・タービン(RAT)」が墜落前に作動していた可能性があると報じました。

RATは、飛行中に両エンジンが停止、または油圧・電力の全系統が失われた場合に自動的に展開され、最低限の動力と油圧を供給する緊急システムです。関係者の証言によると、事故機の離陸時にフラップや飛行制御装置が離陸設定のままだったことが残骸から確認されており、離陸中にエンジントラブルが発生した可能性も示唆されています。

B787においてRATが作動する条件のひとつに「両エンジンの停止」が含まれており、今回の事例では両エンジンが離陸直後に停止した可能性が非常に高いと考えられます。今後の公式調査によるさらなる解明が待たれます。